こめづくり

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地域の方々と、
  新しい風を吹き込みながら、
    豊かになる農業に取り組む。


Mission

日本の米作りを担う米作農家の平均年齢は67歳。
主食でありながら、あまりにも当たり前に供給されていたからこそ、ニッポンの食の根幹でありながら、一般の方には目を向けられてこなかった稲作。近年の米不足により一気に注目が高まりました。しかしながら、生産者の高齢化により、農地があってもその農地を耕す担い手は減少の一途です。大規模化するには高価な耕作機械も大型化する必要があり、現状の稲作では、そのコストを回収するには途方もない時間を要します。

私たちは、どんな場所で、どんな人が、どんな風に作ったお米なのか?知って頂き、ファンになってもらいたい。美味しいお米を求める皆さんと、それを一生懸命作って供給する生産者。そうした関係、環境を構築したいと思い、お手伝いしています。


 

こめづくりの1年

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冬の田んぼ

年の初め、田んぼは雪の下に隠れてしまい、もはやどこに田んぼがあるのかわからなくなります。しかしこの雪がとても大切で、十分なミネラル分を含んだ雪が時間をかけて溶けていくことで、田んぼにそれらの栄養素がじっくりとしみ込んでいきます。田んぼはこの状態ですが、農家さんはお休みではありません。この時期に農機具をしっかりメンテナンスして、今年の作付計画を作ります。

 

田おこし

雪が溶けて天候が良くなると田おこしです。雪の重みで押し固められた田んぼに空気を含ませ、稲の成長を促したり、雑草が生えにくくします。また春先の作業としてはあまり聞き馴染みが無い作業かも知れませんが「黒塗り」や、地域によって「畔塗り」と言われる作業があります。田んぼの中は空気を混ぜて柔らかくしますが、周りの畔は水が漏れないようにしっかりと押し固める必要があります。黒土でしっかり押し固めることからこの様に呼ばれます。

 

種まき

稲作は「田植え」や「稲刈り」が最も大変な作業のように思われるかもしれませんが、実際に作業をしていて最も大変だと思うのはこの「種まき」です。皆さん現代の田植えシーンで思い浮かべるのは、田植え機から芝生の様な苗がポンポンと植えられていく様子ではないかと思います。ではあの苗はどの様につくられるのでしょうか?実は「ポット(苗床)」と呼ばれる専用のトレーに、土を入れ、種もみを巻き、土をかぶせて、さらに水と肥料を振りかけてやる。それを人力で育成用のビニルハウスに並べていきます。武藤ファームではその数なんと2,000枚超。これを中腰で並べ続けるのはなかなかの作業です。多くの人手で一気に取り掛かりますので、地域の方や若手生産農家仲間が集まり、賑やかに作業をしてこの辛さを一気に乗り越えます。

 

田植え

ビニルハウスでしっかりと芽を伸ばした稲を田植え機に投入していきます。頑張って並べたポットからキレイな緑色の葉を伸ばす苗はとても可愛く思えます。田植えの作業はぬかるみに足を取られて歪んだ植え方になってしまうと、光の当たり具合や風通しに影響が出て収量に影響が出ること。コンバイン(稲刈り機)で刈りにくくなってしまい、稲刈りの作業時間に影響が出ることから、重要な作業です。よってこの作業は武藤さんが自身で行います。

 

夏の作業

毎年気温や台風が気になる時期です。毎日朝晩の状況に応じて全ての田んぼの水量に気を使います。また、夏場になると稲が成長して茎の根元からどんどん新しい茎が生えてきます。これを「分けつ(ブンケツ)」と言います。あまり分けつが進んでしまうと、コメの粒に栄養がいきわたらず、粒が小さくなり、旨味も少なくなります。そこでこの時期に田んぼの水を抜いて「中干し(ナカボシ)・溝切り」といった作業をします。水を抜いて適度に分けつを抑えると同時に、土に溝を掘って土の中にたまったガスを抜き、空気に触れさせます。こうした作業や除草、追肥、用水路の側溝清掃など、炎天下でなかなか堪える作業が続きます。

 

稲刈り・脱穀

武藤さんは「やっぱり作業の中では稲刈りが好きだな」と言います。1年間苦労して育てた稲が、金色に輝いて絨毯のように風で波打つ光景は、嬉しいというより安堵という言葉が似合うかと思います。無事にここまで至ったことに感謝し、コンバインで稲を刈り、乾燥させ、脱穀し、袋詰め。品種が異なり、収穫時期が少しずつずれこむように計算しているので、1か月間まるまるこの作業を実施します。そして皆さんに出荷する準備に取り掛かります。